ODBMS.ORG ユーザーレポート No.31/09

ODBMS.ORG では、ユーザーに対するインタビューをもとにした「ユーザーレポート」をシリーズで提供している。今回はスイスの大手銀行でアプリケーション基盤と統合に関するチームを率いるアレクサンダー・イェーネ氏がゲスト。ODBMSのアプリケーション開発・運用で長い経験を持っている。聞き手は、編集長のロベルト・ジカーリ。

2009年3月:

  • カテゴリ:産業
  • ドメイン:金融
  • ユーザー名:アレクサンダー・イェーネ (Alexander Jaehne)
  • 標題:アプリケーション基盤およびインテグレーションチームのリーダー
  • 所属組織:スイスの大手銀行

1995年に、OODBMS による Active Rule Debugging という分野で論文を書いて以来、私はOO技術を使ったアプリケーション開発と関わりを持っている。後にこれらのアプリケーションの運用サイドの仕事をするようになったが、そのことでライフサイクル全体を見渡すことができ、とても勉強になった。ほかにリレーショナルデータベース技術を使った仕事もしたが(オラクル公認のDBA)、OODBMSのほうがパワーがあって楽につくれるので好きだ。

Q1. まず会社の中で、あなたが担当されるアプリケーション分野と役割について、簡単にお願いします。

AJ:基盤技術チームの指揮など、基幹的なバックオフィスアプリケーションに関するグローバルなミッションに多くの時間を使っています。このアプリケーションは Smalltalk で書かれていて GemStone と Oracle をストーレジに使っています。

Q2. データを(ファイルシステムかデータベース管理システムで)永続的格納する際に使うデータモデルと、データを操作するプログラムを (C++、Smalltalk、Visual Basic、Java、C#などで)書く時に使うデータモデルは異なります。いわゆるインピーダンス・ミスマッチ問題ですが、あなたはこの問題を経験されていますか?

AJ:Oracle に対するインピーダンス・ミスマッチ問題は、専用のインタフェースを書いて解決するしかありません。GemStoneのパーシステンス層にはインピーダンス・ミスマッチがありませんが、これはデータベース自体がネイティブなSmalltalkオブジェクトを格納出来て、開発者の生産性を引き出す強力なパーシステンス層を持っているからです。

Q3. 永続オブジェクトの格納と管理についてはどんなソリューションを使っていますか。新しいプロジェクトごとに、パーシステンスに関してはいろいろな選択があると思いますが、どんな経験をお持ちで、それぞれどんな教訓を得られているでしょうか。

AJ:GemStone を使うまでは ObjectStore を使っていました。だいぶ以前はO2も。ODBMS なら融通が利いてお薦めできるというわけではありませんが、現在使っているソリューション (GemStone)について言えば、たしかに素晴らしい製品です。大規模な データベースとなると、ODBMSをなんらかのRDBMSで補う必要があります。われわれは両方使うことに慣れています。

Q4. あなたは「オブジェクトの永続性」問題にはオブジェクトデータベース・システムがより適しているとお考えですか。ご意見がある場合には理由もお聞かせ下さい。

AJ:まったくその通りですが、もちろんあらゆるアプリケーションでそうだというわけではありません。経験を積んだ設計者とDBAが必要ですが、なかなかいません。

Q5. 今後1、2年以内に、オブジェクトのパーシステンスに関する新規の研究/開発で期待される分野として、どんなものをお考えですか。

AJ:ODBMSとRDBMSの統合の改善、それからODBMSのレポーティング出力、標準的なソリューションやアプリケーション(RDBMSのためのビジネスオブジェクトなど)といったことです。

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