メッセージ
OMG 次の20年へ ─ “最適化”の実現環境を目ざし、日本の皆様とともに
OMGは今年で20歳になりました。標準コンソーシアムの世界では異例といえる、この長寿の秘密は何でしょう。私たちは、オープンな活動とともに、システムに対する社会的要求の変化とそれを支えるべきテクノロジーの変化に柔軟であったこと、そしてテクノロジーのエンドユーザーとベンダーに等しく長期的な価値をもたらす、という明確な目的を保持してきたためだと考えています。
OMGは当初から国際的な団体であり、20年間の歴史を通じて、日本の企業や機関は、その標準化の戦略と活動に大きな足跡を残してきました。次の20年を通じて、私たちはビジネスエコロジー・イニシアティブを中心としたビジネスプロセスの最適化への取組みを強めていきます。

日本の皆様に参加していただけることを心より期待しています。
リチャード・マーク・ソーリー, Ph.D.
オブジェクト・マネジメント・グループ会長兼CEO
2009年6月/OMG創立20周年を記念して
OMGメンバーとして長年活躍されてきた方より、メッセージをいただいています。
オープンソースとのよりタイトな連携を
OMG設立20周年、おめでとうございます。オブジェクトテクノロジー研究所 (元OMGジャパン)の鎌田様より一文をと依頼を頂いたため、短文ですが想い出話を中心に書かせて頂きます。
私にとっては1994年にISO/IEC JTC1/SC21/WG7 RM-ODP(開放型分散処理参照モデル)グループの一員としてリエゾン活動のためOMG TC会議へ押しかけて以来15年のお付き合いになりました。当時ISOのSC21/WG7とOMGは共にオブジェクトベースの分散システムアーキテクチャとそのために必要な各種標準制定を推進しようとしていたためリエゾンについて比較的すんなり決まりました。
OMGに参加してみると、メンバーシップがオープンでありメンバになれば誰でも参加出来る、かなり頻繁に会議を開催するため短期間で標準仕様が作成出来る、運営プロセスがしっかりしている、等の点が優れていると感じました。それでも標準化団体であることに変わりなく、幾つかの勢力に分かれての白熱した議論の場に数えきれないくらい立ち会いました(CORBAの各種オブジェクトサービスやUML 2.0など)。
OMGが分散オブジェクトミドルウェア領域での標準化活動を牽引したことは厳然たる事実で大きな成果をあげたと言えます。OMGでの標準化はその後、モデリング表記法を統一したUMLと関連する標準群、ミドルウェアの多様化に対応するMDAイニシアティブと続き、最近はこれらを各種ドメイン領域に拡張している段階にあると思います。ただ、最近大きな流れになっているオープンソースについては対応が殆どありませんでした。特定の参照実装やオープンソースを作るとメンバ企業のビジネスに影響があるかもしれないという気遣いだったと思いますが、もう見直す時期かもしれません。
私は元来トランザクション処理などミドルウェア分野が専門でしたので、標準化対象がCORBAからUMLに変わっていった時期には苦労が伴いました。OMGにはモデリングのプロが揃っており議論するためには自分もある程度のレベルに達しておくことが必要でした。UML仕様書やメーリングリストの議論に加え、何冊も書籍を買い込みデスクの上に積み上げ、また高価なUMLツールと格闘していました。EAIやEDOCといったUML Profile標準はそんな時期の活動成果で、今ではとても懐かしく思います。
今後への注文をとのことですが、私からの要望は上に書いたオープンソース推進グループとのよりタイトな連携です。やはり標準というものはペーパー標準で終わるのでなく実際に使うことが出来るものでなければならないと思うためです。また日本から多数の専門家が参加しイニシアティブを取られているRobotics DTFやこれから本格化するGovernment DTFでのスキル標準についてOMGの前向きなサポートを期待しています。
最後に、これからも新たな分野を開拓しながら役に立つ標準を作り続けて頂きたいと思いますし、そのために日本からもより多くの専門家の方々に参加して頂きたいと思います。
[ ビューファイブLLC 代表/田中 明 ] http://www.view5.co.jp/












